移行対象としての音楽

〜ピアノレッスンと人間的成長〜

子供がお母さんから、自立して行く時、お母さんの代わりとなる物を外の世界にみつけます。

ハンカチの切れ端や、ぬいぐるみなどです。それらのモノは外界に属すると同時に、母という対象を象徴的に表象しながら内界に存在しているものです。

このように外界と内界と間に存在しているモノを、イギリスの精神分析家のウィニコットは、〈移行対象〉と呼びました。

皆さんは、ある時期に繰り返し聴き込んだ特定の曲が何かあるのではないでしょうか?

モノに限らず、音楽作品もひとつの移行対象になることが出来ます。

セラピーでは、クライエントとセラピストが一緒に奏でたり作り出した音楽が、クライエントの心の中で移行対象になることがあります。

「今週はあの曲がずっと頭の中で回っていた。あれを聴くと安心します。」

例えばクライエントがこのような発言をする時、その曲が、単なる曲としてのみならず、セラピストとの関係性を象徴する移行対象として機能していることが言われているのです。

移行対象になることできる音楽は、音楽を学ぶ人の不安を和らげてくれる強い味方になることができます。

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